iDeCoはサラリーマン大家にとって本当に得?

不動産賃貸業
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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

不動産投資を行う・これから行いたいサラリーマンの皆さん、2025年6月に発表されたiDeCo制度改正はチェックしましたか?
主な制度改正の項目は以下のとおり。

・加入可能年齢の引き上げ
積立期間が、現行20~65歳まで → 20~70歳まで

・掛金拠出限度額の引き上げ
自営業(第1号被保険者):月額6.8万円 → 7.5万円
会社員・公務員(第2号被保険者):2.3万円※1 → 6.2万円※2
※1会社に企業年金がない場合2.3万円、会社に企業型年金がある、もしくは共済組合員(公務員)の場合、2万円。
※2企業型年金がある会社員は他制度との合算しての金額公務員は5.4万円とする案もあり、今後の正式な発表・施行時期の確認が必要。


要は、「もっと投資してね★」という政府からのメッセージです。国の年金制度に頼らず、個人で備える重要性が増していることがわかります。
これにより、今まで「制度があってもあまり掛けられないし・・」と諦めていた方も、より実質的な節税メリットを受けられるようになります。
なお、2025年8月現在はまだ施行されておらず、時期については「公布後3年以内」とされており、一部が2027年1月より始まる旨が発表されました。

では、不動産投資をしている「サラリーマン大家」にとって、このiDeCo改正はどこまでメリットがあるのでしょうか?

今回は、サラリーマン平均給与約460万円令和5年分民間給与実態統計調査)を踏まえながら、調べてみました。

iDeCoって何?簡単におさらい

まずは制度の基本から確認しましょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を出し、自分で運用し、60歳以降に受け取る私的年金制度です。

この制度の最大の魅力は、以下の「3つの税制優遇」です。
掛金が全額所得控除される(→ 所得税・住民税が減る)
運用益が非課税(→ 通常なら約20%の課税がゼロ)
受け取り時にも控除(→ 退職金や年金として優遇あり)

つまり、老後資金を準備しながら節税にもなる制度で多くのサラリーマンの多くがそのメリットを享受できるようになっています。

また、一方でデメリットもあります。
原則60歳まで引き出し不可(運用期間中は資金が拘束される)
受け取り控除額が小さい
年金受取の場合、特に65歳未満の場合は公的年金等控除が小さいため、課税されやすくなります。
一時金受取の場合、退職金で退職所得控除枠を使い切ると、iDeCoの受け取り分がほぼ全額課税対象となる可能性がある。

この他、元本割れや手数料なども掛かりますが、これはどんな投資商品でも同じなので割愛します。

では、サラリーマン大家でもiDeCoに加入できるか?
答えは「Yes」で、サラリーマンであれば原則誰でも加入できます。

ただし、月々の掛金には上限があります。
前項で触れた通り、
・企業型年金なしのサラリーマンは、月に2.3万円まで
・企業型年金あり、公務員は、月に2万円まで

となります。

iDeCoと不動産投資の「節税」はバッティングしない?

ここが今回の記事の核心です。

結論から言えば、ケースバイケースです。
注意が必要なのは、築古物件で減価償却費を計上(白色、青色問わず確定申告で損益通算)している場合です。

多くの築古物件は法定耐用年数を過ぎています。
その場合、建物の償却年数はかなり短く、木造だと4年、軽鉄骨は厚さによって3年または5年、重鉄骨で6年、RC造で9年です。

この場合、不動産所得が赤字となり、給与所得と損益通算をして所得税・住民税を圧縮しているはずです。
その結果、給与所得控除後の課税所得が大きく下がるため、iDeCoによる「所得控除の節税メリット」が小さくなってしまいます。

例えば・・
・給与:460万円
・不動産(事業)所得:▲150万円(減価償却などで帳簿上赤字)
この場合は、課税所得が約200万円です。

所得税率でいうと5%程度なので、iDeCoを年間24万円掛けたとしても、節税効果はわずか1万円程度にしかなりません。

さらに、規模拡大を目指して継続して物件購入するとそれは顕著になってきます。

例えば、400万円の木造建物を5年連続購入します。
1年で100万円を償却しますから、同価格の建物を1年で1棟購入していくと・・
1年目:1棟目の償却100万円
2年目:1棟目償却100万円+2棟目償却100万円
3年目:1棟目償却100万円+2棟目償却100万円+3棟目償却100万円
4年目:1棟目償却100万円+2棟目償却100万円+3棟目償却100万円+4棟目の償却100万円
5年目:2棟目償却100万円+3棟目償却100万円+4棟目償却100万円+5棟目の償却100万円
このように、年々赤字が膨らみ、この間は課税所得が低いままなので、iDeCoによる節税はさらに効果が薄くなります。

iDeCoによる節税は「所得控除による税率×掛金」で計算されます。つまり、もともとの所得税率が高い人ほど、節税額も大きいわけです。

しかし、築古物件でガッツリと減価償却して所得を圧縮していると、せっかくのiDeCoの控除枠も、節税インパクトが限定的になってしまう可能性があります。

それでもiDeCoを活用すべき理由

それでも、「だからiDeCoは意味がない」と考えるのは早計です。
先ほどの結論でも述べたように、節税効果がバッティングするかはケースバイケースなのです。

■活用すべき理由①
前提として、給与がもっと多い、土地と合わせても100万円以下の物件を狙う、など条件が変われば、iDeCoの節税効果は十分あります。
また、年収460万円の方でも、家族構成や扶養控除の有無によって、税率や住民税の影響は変わります。

■活用すべき理由②
不動産投資による減価償却は、一時的なものです。
築古物件の場合、4年で減価償却は終わってしまうことが多く、5年目以降は不動産所得がプラスになり、今度は逆に税金が増える可能性があります。
この場合は先述のように、毎年物件を買い続ける事で税金圧縮はできますね。

■活用すべき理由③
不動産は現物資産であり、修繕・空室・災害リスクを抱えています。
一方、iDeCoではインデックス投資などで長期・積立・分散の原則に沿った資産形成ができます。
→老後生活の為の投資であれば、「不動産収入+iDeCo年金」という2本柱の老後資産を築くことで、リスクヘッジにもなります。


また、何より掛金全額を控除額とできる事は大きいです。
所得税と住民税が減るという事は、月々の手取りが増える。という事ですからね。

まとめ

不動産投資とiDeCoは、どちらも「節税」「資産形成」に役立つ手段ですが、重なる部分と、相性の悪い部分があることを理解しておくことが大切です。

特に築古物件で減価償却による赤字があるうちは、iDeCoの節税効果は限定的になる可能性がありますが、それでも長期的な視点で見れば「時間を味方につけた資産形成ツール」として魅力的です。

「現物資産(不動産)」と「金融の長期資産制度(iDeCoやNISA)」を両立できるのは、サラリーマン大家だからこそできる資産戦略です。
特に、まずは小さく1つだけ。と始められる方には、まだまだ得がある制度と言えると思います。

ただし!
冒頭で触れたように、今後、掛金上限なども変わってきますので、定期的に制度の再確認はしておいた方が無難ですね。

ちなみにikioもiDeCoに加入していますが、掛金を現行の上限から上げる事はないです。築古を買う戦略が合っているから、今後も続けていく事になると思いますので。
この辺りの判断は人によって様々ですので、まずはご自身の資金や環境の確認から始められるのも大事かなと、そう思います。

今回は以上です。

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