ここに違和感があれば買うな

物件選び・内見ポイント
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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

不動産投資の成否は、数字での検証が何よりも大事です。
しかしikioは、数字に並ぶくらい「感覚」も大事と思っています。シンプルな好き・嫌いよりも「違和感」を重視しています。

これは、内見数が増えれば増えるほど強く実感するようになりました。
「なんとなく引っかかる」この違和感こそ、見落とすと後々とんでもない修繕や想定外のトラブルとして跳ね返ってくることが多い。

本記事では、実際に物件調査や内見でikioが遭遇してきた「違和感のパターン」の中から、写真だけで判断できるものに絞ってまとめました。

写真を読む技術は一朝一夕で身につくものではありませんが、経験を積めば誰でも身につけられるものだと思っています。

【違和感①】1ヵ所だけ妙に新しい

ポータルで写真を見るとき、まずチェックするのは設備や内装の時間差です。

例えば・・
①キッチンパネルが新品同様なのに、隣接するクロスだけ黄ばみがある
②扉を替えているのに、床材は当時のまま
③一部屋だけクロスや床材が新しい
④外壁の一部だけ塗装が新しい
などです。

こうした部分的な新しさは、多くの場合「触れざるを得なかった場所」です。
つまり、問題の本質は新しくなっていることではなく、「なぜそこだけ新しくしたのか?」にあります。

先述の例でいうと、
①過去の水漏れの跡を隠したい
②躯体の歪みにより建具だけ交換した
③雨漏りがひどく、そこだけ修繕
④入居者トラブルの痕跡を消したい
など、いずれも「その箇所が問題の起点だった」ケースばかりでした。

こうした背景が隠れている場合もあります。
上記は実際に写真で違和感を感じたので、仲介や売主に質問して判明したものです。

■違和感ポイント:一部だけが真新しい
ただし、例外もあります。売主がDIY好きだった、資金を抑えて壊れた部分だけ直した、高齢者で手すりなど一部だけリフォームした。・・など、隠している可能性は高いが、瑕疵とは限らない場合もあります。

【違和感②】隠したがるアングル

写真というのは、その性質上、一面しか切り取れないものです。
これを逆手に取り、ポータルサイトでは意図的に特定の角度しか載せないことがあります。
本来写るはずのものが写っていない場合、ほぼ100%理由があると考えて良いと思います。

例えば・・
①リビングの写真が斜め上から
②窓側の写真が一枚もない
③外観の遠景だけで近景がない
④外観が一方向からしか撮られていない
などです。

こうしたケースは、多くが「写したくない対象がそこにある」と考えるのが自然です。

先述の例でいうと、
①天井に雨染みがある
②電柱がベランダに迫っている
③外壁に細かなヒビが多数
④旗竿地で竿部分が激狭(2m未満)
などがありました。

内装は現地でないと判断が難しいですが、外観はGooglemapでほぼ補完できます。
③④の確認は十分行えますし、近隣の瑕疵(お墓など)も調べることができますので、違和感あってもなくても確認することをおススメします。

■違和感ポイント:写ってないものをみる
これも例外があります。売主の意図(家財の映り込みを避けた)や仲介の技量(撮影下手)、現場の制約(狭すぎるなど)の要素が混ざるからです。
その写真の撮り方を仲介目線で見ると、また違った考察ができます。

【違和感③】床の光の反射で分かる「ゆがみ」

内装の綺麗さや設備確認も大事ですが、床の光の反射はそれ以上に重要です。

例えば・・
①光の帯がたわんでいる
②不自然に途切れている・飛んでいる
などです。

こうした場合は、現地に行かなくても分かるほどの危険信号のことがあります。

これにも理由はあり、
①わずかな凹凸や傾きで、光が乱反射している
②床組みが疲労している

光は非常に正直で、わずか2〜3mmの反りや沈みでも光の帯は歪みます。
実際、写真で光が歪んでいる物件は、現地で歩くとほぼ間違いなく沈みを感じます。床の沈みは修繕に10~100万円と高額修繕につながる可能性が高いので、基本スルーすべき物件であることが多いです。

違和感ポイント:光の反射が直線かどうかを見る
【違和感②】に通ずることですが、床の写真が極端に少ない場合も疑うべきだと思います。

【違和感④】草の生え方から分かる「管理放棄」

草の伸び方は、管理状態を見極めるのに役立ちます。
草が腰高くらいまで均一に伸びている物件はまだましです。草刈りが定期的に行われているのでしょう。
問題は、一部分だけ異常に伸びている物件です。

この場合は、
・雨水が溜まっている
・そこだけ傾斜(もしくは地盤が緩く)で草刈りをしていない
・排水が逆流している
・建物の傾斜で雨水が一方向に流れている
などの可能性が考えられます。

草は湿気のセンサーです。
湿度の高い場所は根が深く張るため、必ず同じ場所が繰り返し伸びるという特徴があります。
写真の1枚に写る草だけでも、湿気・排水・傾斜・日照など、現地に行かずに多くの情報が読み取れることは多い

■違和感ポイント:草の生え方に注目する
肩程度まで均一に伸びていたり、樹木になっていると、それは完全放置なので、内見では覚悟が必要です。

【違和感⑤】駐車場はその家の履歴書

駐車スペースは外壁よりも、その家の過去がわかります。
コンクリートの割れ方や沈み方は、地盤・排水・使用履歴をほぼ正確に反映しています。

特に注意すべきは、
①タイヤ跡が一点に集中
②一部だけ割れている・沈んでいる
③割れが放射状
④パッチワークのように補修している

こうした特徴にもそれぞれ理由があります。
①繰り返しの荷重で劣化している可能性がある
②地盤が弱い
③排水方向が悪い
④簡易的な補修で誤魔化し使用している
などのサインとなります。

コンクリートは硬いようで、意外と沈む素材です。
沈む方向には必ず原因があり、特に中央だけ沈むのは踏圧ではなく地盤の問題です。
地盤改良になると50~200万円かかる場合もあるので、どういった状態なのかの見極めが必要です。

■違和感ポイント:汚れ以外の気になる点は原因究明を
土や砕石だと水溜まりや、雑草・虫など清潔感の問題もあります。根本的に解決できそうな問題か要チェックです。

違和感○つ揃ったら買ってはいけない

ここまで違和感をいくつか挙げてきました。
では、初心者の視点で買わない物件の判断基準はどうするべきでしょうか?

答えはシンプルです。

違和感1つ → 注意
違和感2つ警戒
違和感3つ即スルー


初心者視点では違和感3つは即スルー物件です。
一方、慣れている人にとっては、良い指値材料になるとも言えます。ご自身のステージを踏まえて検討すると良いでしょう。

違和感は勘ではありません。
「根拠がない感覚」ではなく、「経験からくる確信」ではないでしょうか。

1つ2つなら対処可能ですが、3つ揃っていると、何とかできるという「職人判断」ではなく、費用が掛かり過ぎるという「経営判断」を優先すべきだと思います。

逆にこれらがないなら、設備や内装など基本的な修繕で対応できる場合も多いので、十分購入検討できる。とも言えるかと思います。

まとめ

ポータルサイトの写真には、写っているものより「写っていないもの」のほうが多くの真実を含んでいます

・1ヵ所だけ妙に新しい
・隠したがるアングル
・床の光の反射で分かる「ゆがみ」
・草の生え方から分かる「管理放棄」
・駐車場はその家の履歴書

一つ一つは小さな違和感ですが、積み重ねていくと、写真だけで「買わないほうがいい物件」を高精度で排除できるようになります。

最近特に思います。
物件探しは、宝探しではなく、不良品を排除していく作業だと。
そして排除の技術は特別なことではなく、再現性が高い技術だと。

割とすぐに実践できますし、経験を積んでいくことで、かなりの精度で判別できるようになります。
最初は知識レベルでも良いので、「こういう見方もある」ということを覚えておいてもらえればと思います。

今回は以上です。

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