自宅は資産か負債か?投資家が考えるマイホーム論に物申す

副業や生活設計
スポンサーリンク

こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

投資の世界ではよく耳にする言葉があります。

「自宅は資産ではなく、負債である」

かの有名なロバート・キヨサキ氏の書籍「金持ち父さん 貧乏父さん」でも繰り返し強調されていますね。
確かに、投資の原理原則に照らせば「お金を生まない自宅」は負債と見なされることが多いでしょう。正論だと思います。

しかし、本当にすべての自宅が「負債」なのでしょうか?
不動産投資を行うには気になる部分だと思います。

今回は2人のペルソナ視点から、「自宅=負債」論に対して、現実的かつ生活者目線で補足・反論を加えていきます。


■登場人物紹介
ミナ(38歳・フリーランス・既婚・子1人)
東京から夫の転勤で地方都市へ移住。中古マンションを購入し、会社員から独立して在宅ワーク中心に。投資用に東京都内の区分マンションも所有。
持ち家は“流動性と利便性”を意識。売却・賃貸も視野に。負債とまでは思わないが、資産としての期待は限定的。

タカ(40歳・独身・製造業勤務)
地方都市で生まれ育ち、親から譲り受けた土地に平屋の戸建てを新築。築古戸建2戸を投資用として運用中。DIYや空き家再生が得意。
自宅は「資産であり拠点」。所有による安定と将来の活用を重視。自宅=負債という意見には反対派。

それでは、ペルソナの対話を通して、「自宅=負債」論を考えてみましょう。

質問① 不動産投資視点で自宅はなぜ「負債」と言われるのか?

Q:ロバキヨ氏の「自宅=負債」論、どう思う?

タカ
タカ

そもそも、あの理論は「キャッシュフローを生まない=負債」って意味だよね。
確かに収入を生まないという点ではそうだけど、僕にとっては「生活の基盤」であり、「将来貸す・売る」という選択肢もある。

タカ
タカ

だから負債というよりは、将来的に価値を残す資産という認識。

ミナ
ミナ

本の主張は理解できるけど~、それってあくまで都市部や高額物件を前提にした話かな~と。

ミナ
ミナ

東京から出てきて思ったのは~地方は物件価格が安く、家賃とローンが逆転してる地域もある!※1
私の場合も、購入した方が長期的に得になると判断したんだよね~。

※1例)物件価格が3,500万円、35年ローン、金利1%未満だと毎月返済が約11万円。尼崎・明石・姫路(兵庫県中核都市)の駅近2LDK~賃貸だと平均で12万円以上になります※2。
※2出典:LIFULLホームズ(JR東海道・山陽本線の家賃相場情報)


ワンポイント
地方では家賃とローンの逆転現象が珍しくなく、生活コストの観点からはむしろ合理的な選択となることもあります。
「お金を生まない=負債」という考えは投資家視点であり、生活者にとっての“価値”とはまた別軸の話です。だって、あなた自身の生活を豊かにするために投資するんですよね?

質問② 実際に住んでどう思った? 自宅の価値

Q:生活者視点で、自宅に価値を感じる?

ミナ
ミナ

子育てを地方でしてみて、自宅があるという安心感は大きいよね。
都心だと狭い賃貸に高い家賃を払っていたけど、今はローン+管理費でも月7~8万円くらい。

タカ
タカ

僕は修繕もDIYで簡単な補修ならコスト抑えられるし、地元に根差している分、将来の再利用性も高いと見てる。たとえば親が住むとか、貸すとか。

ミナ
ミナ

環境が急に変わる場合もあるよね~。
私は夫の転勤リスクも考えて~流動性の高い中古マンションにしたよ。

タカ
タカ

僕は土地付きの戸建だから、自由度が高いのが魅力な半面、土地に縛られている感覚はある。

ミナ
ミナ

この質問、難しいよね~。
自宅の価値は資産性だけではない、という感じかな~。一長一短だと思う。

ワンポイント
持ち家はキャッシュフローは生まないが、生活の質とコストの安定というリターンをもたらす。これは“価値ある負債”とも言えます。
また、家賃とローンの逆転現象が起きている地方では、「住むための家を買うこと」自体が長期的なコスト削減になる場合もあります。

質問③ 自宅の維持費はどれくらい?マンションと戸建てのコスト比較

Q:自宅の維持費、実際どう?負担に感じる?

ミナ
ミナ

マンションは修繕積立・管理費で月2.5万円前後。でも10年単位で見れば、計画的に管理されるから安心感があるよ~。任せられるってとても助かる。

ミナ
ミナ

ただ、共同住宅の場合は管理組合があるので、戸数が少ないと役員が頻繁に回ってくるのがちょっと面倒かな~・・。

タカ
タカ

僕は簡単は修繕ならDIYでやっちゃうタイプ。結局は自分が満足できるかだからお金掛けない方法も取れるんだよね。
戸建は自分の裁量で動けるから、コストは抑えやすい。管理は自分でするわけだから管理費が不要ってのは大きいよ。

ワンポイント
維持費だけ見れば「自宅=負債」と言いたくなりますが、維持のしやすさと満足度によって負担感は大きく変わるので、考え方ひとつで“負債度”も変わります。

質問④ 出口戦略として、自宅は活用できる?

Q:将来売る・貸すという観点で、自宅は「資産」になる?

タカ
タカ

なると思う。
中古戸建市場も少しずつ動いてるし、土地の価値もゼロじゃない。最悪でも貸せる・使える拠点があるって強い。
人口がある程度あれば、地方でも今そこに人が住んでいる以上、ニーズが合えば動くはず。

ミナ
ミナ

うちのマンションは駅近で~、地域に若い家族が増えてるから、将来的な貸し出しや売却は視野に入れてる。
でも都心と違って価格が劇的に上がることはないから、「資産として期待する」というより「選択肢を残す」というスタイルが正しいかな?

タカ
タカ

さっきの質問でもあったけど、将来的な変化を予測すれば、そこまで不動産に不安はないと思うんだよね。

ミナ
ミナ

ですね~。
大きな買い物だし、衝動的に買ったりなんてないでしょう。きっと皆将来見据えてますよ~。

ワンポイント
どんな家でも資産になるとは限らないですが、将来の活用可能性を想定して購入することで、「負債から資産へ」の転換は十分可能と思います。
とはいえ、あくまで選択肢の一つですので、それ目当てで自宅購入するのもまた違うと思います。そういう「可能性を想定する」程度に考えると良いと思います。

質問⑤ 住宅ローンと不動産投資への影響

Q:住宅ローンを組むことで、投資に不利になる?

タカ
タカ

ん~・・。
どうだろう。

タカ
タカ

不利になるケースもあるけど、それは個人の与信状況次第じゃないかな。
僕は住宅ローンとは別に、収益物件は現金で買ってるけど、融資も検討している。
その時には自宅の土地・建物は抵当権がないので、次の融資にも使えると考えている。

ミナ
ミナ

うちは夫名義で住宅ローンを組んでるけど~、収益物件(都内マンション)は私のサラリーマン時代に買ったもの。
今は独立したてのフリーランスなので評価は低めかな~。新規取得は無理っぽい。

タカ
タカ

収益物件で融資を受けようとすると、どうしても収入状況や資産背景が必要になるね。
我々のように物件数も少なければ、サラリーマン給与評価の割合がかなり大きいとは感じる。

ミナ
ミナ

だよね~!
投資として考えるなら、住宅ローンと事業用ローンの性質が全然違うってことは押さえておいた方がいいと思う。

タカ
タカ

あと、団信(団体信用生命保険)も含めて、自宅ローンには保障の側面もある※。

※団信は事業性ローンにも付けられるが任意。

ワンポイント
住宅ローンは一時的に与信を圧迫しますが、使い方次第で資産形成の一部にもなる。負債かどうかは「その後の戦略」で決まります。
また、住宅ローンが「不利」になるかどうかは、与信状況・金融機関の姿勢・物件の資産性によって変わるため、単純なマイナスとは言えません。

まとめ

「自宅=負債」という考え方は、投資理論としては一定の説得力を持ちます。しかし実際には、以下のような視点が抜け落ちています。

・「生活の拠点」としての価値や安定感
・「将来の選択肢」としてのポテンシャル
・「支出の安定化」としてのメリット


つまり、視点が狭い!
「自宅=負債」は一つの正解に過ぎません。実際には、住む人の立場・選び方・将来設計によって、負債にも資産にもなり得ます。

一言でいうと「人による」。でも、その“人による”をどう考えるかが、この記事の狙いです。
今回の記事を通して、「マイホームを持つ=投資の敵」ではないことが少しでも伝われば嬉しいです。あなた自身の暮らしと未来にとって、納得できる選択ができますように。

今回は以上です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました