なぜ人は指値をためらうのか?心理学で読み解く投資の心理

初心者のマインドセット
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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

「この物件、少し高い気がする・・。」
「100万円くらいなら指値できそう。でも、営業さんに嫌な顔をされたらどうしよう。」

不動産投資を始めたばかりの方なら、一度はこんな気持ちになった経験があるのではないでしょうか。

書籍やYouTubeでは「指値は当たり前」「買付証明書を出す前に交渉しよう」といったアドバイスをよく目にします。
しかし、頭では理解していても、実際の交渉となると難しく感じますよね。

ただ、これは決して「交渉が苦手だから」でも「度胸が足りないから」でもありません。
人間にはもともと「値引き交渉をためらうように働く心理」が備わっているからです。

今回は心理学の考え方を参考に、初心者が指値できない理由と、その壁を乗り越えるためのマインドセットについて考えてみましょう。

指値できない理由は「勇気不足」ではない

心理学者のダニエル・カーネマンが提唱したプロスペクト理論では、人は利益を得る喜びよりも、損失による苦痛を強く感じる傾向があることが知られています。
これは「損失回避」と呼ばれる心理です。

この心理は、不動産投資でも同じように働きます。
例えば「4,500万円の物件なら、100万円(2%の指値)くらい指値できるかもしれない」というメリットがある一方で、大多数の人はそれ以上に「指値したせいで買えなくなったらどうしよう」という不安を感じます。

実際に失っているものは何もないにもかかわらず、

ikio
ikio

物件を逃してしまうかもしれない・・。

と、未来の損失を先に恐れてしまうわけですね。

だからこそ、指値に抵抗があるのは性格の問題ではなく、人間の自然な反応です。これは皆同じです。

「この物件しかない」と思ってしまう心理

もう一つ、初心者が陥りやすいのが「この物件を逃したら、もう二度とチャンスは来ない」という感覚です。

社会心理学者のロバート・チャルディーニは、人は「希少性」を感じると、その価値を実際以上に高く評価しやすくなることを紹介しています。

営業担当からこんな言葉をかけられた経験はないでしょうか?

業者A
業者A

今、問い合わせが増えています。

業者B
業者B

他にも数組、購入希望者がいます。

業者C
業者C

今週中には決まると思います!

明確なエビデンスがなくても、こう言われると焦ってしまいますよね。(もちろん、本当に他の希望者がいる場合もあります)

ここで重要なのは、人は「希少だ」と思った瞬間に冷静な判断力を失いやすいという事実です。

その結果、「指値交渉をしている間に他の人に買われてしまうかも」という不安が膨らみ、言い値(満額)で購入してしまうケースが後を絶ちません。

ですが、冷静に考えてみてください。

日本全国には数え切れないほどの物件が存在します。
一つの物件を逃したとしても、投資のチャンスがすべてなくなるわけではありません。

「この物件しかない!」と視野が狭くなっているときこそ、一歩引いて冷静になる姿勢が必要です。

「断られたら恥ずかしい」は思い込みかもしれない

指値をためらう理由として、「営業担当に失礼だと思われそう」「変な客と思われたら嫌だ」という声もよく聞きます。

実はこれも心理学で説明がつきます。それが「スポットライト効果」です。
自分の行動は他人から注目されていると思い込みやすい一方で、実際には他人はそれほど気にしていない、という心理現象を指します。

営業担当にとって、価格交渉は日常茶飯事です。買主が指値をすることも、売主がそれを断ることも、ごく普通のやり取りに過ぎません。
指値をしたからといって営業担当があなたのことを特別に悪く思うケースは、実際にはほとんどないでしょう。

「自分が思っているほど周囲は自分を見ていない」。この事実を知るだけでも、交渉への心理的なハードルはぐっと下がるはずです。

何度も交渉を経験するうちに、「断られるのは普通のこと」と思えるようになってきます。
一度断られたからといって、落ち込む必要はありません。

「数か月後なら状況が変わるかもしれない。(これは本当によくある)」
「縁がなかったと思って、次の物件を探そう。」

交渉は勝ち負けではなく、条件のすり合わせですから、条件が合わないなら仕方がありません。ikio自身もそうやって気持ちを切り替えています。

指値は相手と戦うためではなく、自分を守るためにある

指値とは、自分が納得できる価格で購入するための意思表示です。
売主には売りたい価格があり、買主には買いたい価格があります。その間を調整するのが交渉です。

条件が合わなければ、それは単純に「今回はご縁がなかった」というだけの話。

無理をして満額(売主の言い値)で購入し、後から「もっと交渉しておけばよかった~」と後悔するほうが、長い人生においては大きな損失ではないでしょうか。

余談ですが、指値という意思表示をする上では、それを裏付ける「根拠」が必要です。
単に「なんとなく高いから安くして」という理由だけでは、交渉のテーブルにも着けません。

・運営にあたって修繕費がこれくらいかかりそうだから
・周辺相場や土地値に対して、販売価格が明らかに高額だから

このように「〇〇という理由があるので、〇〇円引いてくれたら(利回りが〇%以上なら)買います」という自分なりの根拠があると、断られても「今回は条件が合わなかった」と納得できます。
何となく指値をすると、交渉中に「やっぱり満額で買ったほうがいいかな」と気持ちがブレやすくなります。

まとめ

カーネマンが示した通り、人は合理的に判断しているつもりでも、実際には感情や心理バイアスの影響を強く受けています。これは不動産投資でもまったく同じですね。

初心者が指値できない理由は、決して度胸や交渉力が不足しているからではありません。
人間には「損失を恐れ」「希少性に弱く」「他人からどう見られるかを気にする」心理がもともと備わっているからです。

この仕組みを知るだけでも、「自分だけがビビっているわけじゃないんだ」と気づき、少し軽い気持ちで交渉に臨めるようになるのではないでしょうか。

ちなみにikioが実践しているのは、買付を出す前に自分の購入条件を確定させておくことです。
・運用の収支シミュレーション
・出口戦略の考察

を、内見前に行い、現場ではその答え合わせを行う、というものです。

不動産投資で本当に大切なのは、勢いで買うことではなく、納得できる条件で購入することです(当ブログのタイトルと真っ向から反する主張かもしれませんがw)

一度の交渉でうまくいかないのはごく普通のことです。
「断られたら終わり」と難しく考えるのではなく、「お互いの条件を確認するための対話」と捉えて、ぜひリラックスして指値に挑戦してみてください!

今回は以上です。

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