こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。
不動産の販売情報入手方法は主に2通りあるかと思います。1つは、仲介業者と直接やり取りする方法。この場合、特定の人に対しての物件紹介で仲介業者側からの接触が多いと思います。そしてもう1つが、ネットで公開された物件を問い合わせる方法。こちらは投資家の他に一般の方も含めて不特定多数から仲介業者へ連絡が入ります。
このように不特定多数から連絡がある場合、いつの間にか売れている事があります。そこで、ライバル達に先んじて「私はその物件を購入します!」という意思を示す必要があり、それを書面としてまとめたものが買付証明書です。
買付証明書って必要なの?
結論として、仲介業者から購入する際にはほぼ必ず書きます。これは不動産業界の慣習という面もありますが、自分が売主の立場で考えた時に口約束だけだと不安にならないですか?「行けたらいく、は行かない」なんて言葉が浸透するくらい口頭のみの約束は曖昧なものです。何でも書面に残すのはビジネスの基本とも言えます!
また、この書面はこの金額だと買いますよ、と売主に対しての金額交渉にも使われます。もちろん先に仲介業者へヒアリングしてからの指値交渉です。手間だからと碌にヒアリングせず好き勝手書いても仲介業者から売主へ渡らない事も十分あり得ます。
最終的に販売相手を選ぶのは売主ですが、そもそも売主へあなたの情報を伝えるのは仲介業者です。ややこしそうな人とは取引するだけ無駄と考える人も少なくない。あくまでビジネスパートナーという対等な立場で接すると良いかと思います。
そうして買付証明書を仲介業者が受け取った順で、○番手と優先番号が振られていきます。
受け取った順番も大事ですが、一番手が融資特約付きの買付に対し、二番手が現金購入の場合は、二番手の購入優先順位が上がります。これは一番手は融資審査に落ちたらキャンセルになる、二番手は現金購入で短期間で取引ができるだろう、という理由からです。
他にも判断基準はあるでしょうが、要は買ってくれそうな買主の優先順位が上がる仕組みです。もちろん番手抜きに同条件だと受け付けた順になりますので、条件が揃うまで…とうかうかしていると逃す事もあります。
記載内容は?
- 購入希望者の氏名
捺印も必要。書式によりますが、個人情報はなくていいと思います。 - 物件情報
物件名(屋号)・所在地・土地面積・建物面積・構造など物件詳細 - 売買金額
購入希望金額を書きます。また、手付金も併記します。手付金は購入希望金額の10%を記載します。購入価格に充当する旨もお忘れなく!
手付金・残金決済はいつ頃になりそうか書くのも有効です。 - 支払方法
現金購入か融資か。融資の場合は金融機関や借入金額も。この項目で融資特約ありなしも書きます。 - 有効期限
決まりはないですが、書面作成日からだいたい一週間くらい。個人的には急かすみたいで嫌ですが、引き渡し希望日を書いても良いそうです。 - その他条件
その他条件があればここに書きます。例えば「確定測量なし」を付けて、その分を購入希望金額へ指値するという書き方もできます。融資特約はここでもOKです。
必要事項以外にも、既に金融機関の融資内諾は取っている、年収を書くなど売主に対して買えるで!アピールしても良いそうです。
ikioは指値理由を書く事が多いです。積算評価や収益評価(銀行から評価が出ていたらそのまま記載すれば良いかと)や、雨漏りしているので修繕に掛かる費用の分を考慮して…などです。
あと、買付文章のひな形が流通しているそうですが、できれば不慣れでも自分の言葉で丁寧に書いてある方がよほど好印象かと思います。
買付証明書は特に書式が決まっているものでもないそうです。
仲介業者からいただいても良いですし、あまり細かく条件を付けすぎても読むのも書くのもシンドイですし、自身で必要事項だけまとめて書いてもOKです。
買付証明書を書いたら後戻りできない?
そんなことありません!
この書類は契約書と違い、法的な効力はないです。何らかの理由でキャンセルしても問題はありません。実際、融資審査に落ちたから資金が工面できない、などの理由でキャンセルする事は普通にあります。
ただ、特に理由もなく気分次第でキャンセルするのは良くないかと。売主だけでなく仲介業者の心証も悪くなりやすいです。今後のお付き合い・お取引を考えるのなら、出すのもキャンセルするのも慎重に考える必要があります。
買付証明書は確認作業
買付証明書はあくまで確認作業という認識です。
それまでに前もって仲介業者や金融機関のとの金額の調整や内見での指値材料を集めたりと、実際には書く前の準備段階の擦り合わせでほぼほぼ結果は見えてます。なんだか男女が付き合う時の告白みたいですね。
対して契約書はもっと正式な位置づけです。
お互い納得した条件だよね、という前提があるので、(買付証明書を戻されたりしなければ)ここに書かれる購入価格は買付証明書と同じものです。条件なんかも同様に盛り込まれます。こっちはお付き合いの末の結婚届みたいですね。
買付証明書は買主とのやり取りできる少ない機会とも言えます。読んでもらうためにも、必要事項を出来るだけまとめるようにすると良いかと思います。
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