物件より隣人を見ろ。

物件選び・内見ポイント
スポンサーリンク

こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

物件を探すとき、あなたは最初にどこを見ますか?
価格、利回り、築年数、駅からの距離、間取り。もちろん、どれも重要です。

ただ、「物件そのもの」に目が向きすぎていないでしょうか。不動産投資では建物の中だけを見ていても、十分な判断はできません。

・窓を開ければ隣の建物が見えます
・外に出れば近隣の道路を歩きます
・夜になれば周辺の騒音や明るさが気になります


つまり、入居者が借りるのは部屋だけではなく、その物件を取り巻く環境そのものなのです。

「隣人」と書きましたが、正確には「隣の人を調べろ」という意味ではありません。ikioが言いたいのは、物件を見るときには「隣接地と周辺環境を見ること」です。

本記事では、物件購入における近隣調査の大事さをまとめてみました。

「今、何があるか」より「これから何が起きるか」

たとえば、検討している物件の隣に一戸建てが建っていたとします。「隣が住宅なら問題なさそう」と思うかもしれません。

しかし、もう一歩踏み込むなら、「この土地に、10年後もこの家が建っているとは限らない」と考えます。

隣の家が売却されて更地になり、マンションやアパートが建つ可能性もあります。駐車場になるかもしれません。反対に、古い建物が取り壊されて空き地になるかもしれません。

重要なのは、現在の景色を確認するだけではなく、その土地が将来どう使われる可能性があるのかを想像することです。

まずは周辺の都市計画などを確認しておく必要があります。続けて、用途地域、建ぺい率・容積率、高度地区、地区計画なども確認しておきたいところ(※)。
特に大きな土地や駐車場、古い建物が残っている土地は、「今は何も問題がない」で終わらせず、一定の警戒が必要です。

よくあるケースとして、新しい道路整備による区画整理が挙げられます。
ただし、これは逆に購入のチャンスとなることもあり、周辺環境の変化はリスクだけではなく、投資機会になることもあります。

※どんな建物がどのくらいの規模で建てられるか、の調査自治体HPで確認できます。

現地では「ちょっとした違和感」を探す

特別な調査をする必要はありません。まずは普通に歩いてみるだけで十分です。

■隣の建物が空き家になっていないか
郵便物が溜まっていないか、庭が荒れていないか、長期間使われていないような状態になっていないかを確認します。
もちろん外観だけで断定はできないため、可能であれば近隣の方や管理会社などから客観的な情報を得るのも一つの方法です。

■ゴミ屋敷の有無


※ゴミ屋敷(道路にはみ出している例)

ちょっとしたというか、かなり大きな違和感ですねw
敷地内に大量の物が置かれていないか、道路にはみ出していないか、異臭がしないかなどを確認します。
住民がいる可能性が高い場合は、何日かに分けて観察し、物が増えていないかを見るのも大切です。

■音(騒音環境)に関して
休日の昼間に物件を見に行って「静かだった」と安心してはいけません。
近くに工場、飲食店、学校、保育施設、幹線道路、鉄道、駐車場などがあれば、曜日や時間帯によって環境が大きく変わります。
昼間は静かでも、夜になると人通りがなくなったり、逆に店舗や駐車場の利用者が増えたりすることもあります。

■道路の反対側も確認する
たとえば物件の向かいに広い駐車場がある場合、現在は問題なくても、将来売却されて建物が立てば日当たり・眺望・圧迫感が大きく変わります。
その物件をどれだけの期間保有するのか、事前の計画と照らし合わせることが大切です。


特にゴミ屋敷は厄介で、物件自体に問題がなくても「近隣にゴミ屋敷がある」というだけで入居が決まりにくくなります。
これは何度も経験ありますが、「必ず評判が落ちる」といっていいほど大きなマイナス要素です。募集時に1ヶ月で決まるものが、忌避されて半年近くかかる・・なんてことも。

Google Mapは「現地調査の予習」に使える


※地図・空中写真閲覧サービスで取得した写真を時系列で並べたもの

現地に行く前には、Google Mapやストリートビューを活用します。
物件の周囲を上空から俯瞰するだけでなく、前面道路、裏側、隣接地、道路の反対側まで確認できるため、物件のスクリーニングに非常に役立ちます。

・月極駐車場の有無
・学校・保育施設との距離
・墓地、踏切などの有無
・前面道路と裏側の道路
・周辺の分譲地や新築(需要の目安)

さらに、過去のストリートビューが確認できる場合は「以前は何があったのか」を追ってみるのも面白い方法です。

・以前は店舗だった場所が駐車場になっている
・何年前から空き家(空き地)だった


こうした変化を辿ると、その地域で土地がどのように利用されてきたのかが見えてきます。ネットで予習し、現地で答え合わせをするくらいの感覚がおすすめです。

他にも国土地理院の地図・空中写真閲覧サービスも組み合わせるのも効果的です。
過去の空中写真を確認することで、現在の土地利用に至るまでの変化を確認できます。

ここまで古い記録を見る機会があるのは、農地転用計画を立てる場合などが多いです。
「何年耕作放棄されていたか」「建物が建って何十年経っているか」などの裏付け資料(補助的な証明)として活用します。

「隣にマンションが建つ=悪」ではない

リスクの話を続けてきましたが、周辺環境の変化をすべてリスクとして捉える必要はありません。

たとえば近くに新しいマンションが建てば、周辺人口が増えて店舗が増えるかもしれません。
駅前に商業施設ができれば、物件の利便性が高まる可能性もあります。

「何かが建つかどうか」そのものよりも、「それによって自分の物件にどんな影響があるのか」が重要です。

・日当たりが悪くなるのか
・騒音が増えるのか
・逆に利便性が高まるのか


こうした視点を持つことで、単なる周辺環境チェックが「投資判断」へと変わります。


ただし、大型マンションの開発は昔からの住人にとってマイナスイメージが大きく、近隣トラブルに発展しているケースもあります。
そうした懸念が見られる案件であれば、購入の見送りも視野に入れるべきでしょうね。

まとめ

ここまで読むと、「じゃあ隣にどんな人が住んでいるの?」と思うかもしれませんが、そこには明確な線引きが必要です。
個人のプライバシーを不必要に調べたり、根拠なく「あの家は危ない」と決めつけたりするのは適切ではありません。

見るべきなのは「人そのもの」ではなく、客観的に確認できる住環境上のリスクです。
「隣人を見ろ」という表現は少し刺激的ですが、本当に見るべきなのは「その物件の周囲で何が起きているのか(起きようとしているのか)」ということですね。

不動産は、自分の敷地だけで完結する商品ではありません。
「建物+土地+周辺環境」この3つをセットで捉えることこそが、現地調査で何より大切になります。

次に内見に行く機会があれば、ぜひ「隣の家を見る」という視点で歩いてみてください。
物件資料には書かれていない貴重な情報が、きっとたくさん見つかるはずです。

今回は以上です。