こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。
数多出版されている書籍には、「0円から」「50万円から」「100万円から」など、キャッチ―なワードが良く目につきます。実際にそういった価格で取引して成功されているからこそのノウハウを書かれているのだと思いますので、嘘ではないのでしょう。
しかし・・。
そういった書籍の奥付を見られた事ありますか?発行年月日を見ると、2018年以前であったり、初版が10年以上前であったりする事も珍しくありません。
当たり前ですが、時代が変われば金融機関の融資姿勢も変わりますし、その時の投資トレンドも変わってきます。あくまで本に書かれている内容はその当時の出来事・トレンドである、という事は念頭に置いて内容を吟味する必要があるでしょう。
普遍的な専門知識や商業態などは別として、今の時代のトレンドを追うのであれば、発行まで時間のかかる書籍よりもネットの方が活きの良い情報が多いように感じます。と、無責任な個人ブログで発信していますw
また、地域によってもそのノウハウが適用できるかどうかが分かれるようにも思います。土地が変われば交通網も人の行き来もガラリと変わりますよね。関東と関西では平野部の広さも違うので、正直関東のノウハウはあまり関西では当てになりません。
少なくとも、ikioのエリアでは安いと言われる中古戸建でも1,000万弱~でないと平成築の駐車場複数付きはなかなかお目に掛かれません。100万円代で買える物件は築50年オーバー+再建築不可+狭小の戸建や、築50年オーバー+駅から遠い区分マンション、など。これは先述した居住できる平野の広さからくる顕著な違いだと思います。京阪神はどこも山に囲まれていますからね。
また、当然築古は買って終わりではないので、修繕費で数百万掛かります。運用する上でも、それらを加味して賃料を上げる必要がありますが、修繕しても人口が少ない場所では月に10万以上!など取れるわけがないですしね。こういった土地柄の違いがありますので、本の内容を鵜呑みにはできないという事です。
ではハードル高すぎて今から地方での新規参入は無理か!というと、そうでもありません。
お得・お手頃に感じる物件は”なかなかお目に掛かれない”だけで”ない”わけではないからです。その話も交えながら、どれだけの自己資金を用意していくと良いかを考えていきます。
結論!
結論を先に申しますと、ikioのエリアである阪神間(大阪市~兵庫県南東部)では少なくとも500万円の自己資金、そして金融資産が1,000万円は欲しいです。
理由は単純。
物件が高いんです!昨今の戸建ブームで天井知らずに上がっています。調整区域でも超強気価格が散見されます。2024年に入り少し落ち着いてきた感じはありますが、先述の通り普通に住むようなまともな物件を買うとなると少なくとも戸建で7~800万円、一棟だと3,000万円はします。築30~とかでその価格ですよ?
書籍で載っているような平成築・駐車場あり・土地100㎡以上・市街化区域の戸建で利回り20%以上なんて、まぁ見た事ないです。
なので、物件を現金購入するにしても、融資付けて購入するにしても、先ずは500万円くらいないと土台に立てないです。
まぁ、中には200万円ほどで団地など売られてますが、不便な郊外が多いので買えたとて客付けなどの運用ハードルが高いです(実体験)。今から始めるなら安物買いよりかは、少し高めだけども運用まで視野に入れた場所・スペックを選ぶべきと思います。
500万円は全て購入費にしても良いですが、そのうちの何割かを頭金として、金融資産を背景に融資を起こすのがベストに思います。現金残してないと、急な修繕が起こった時に困りますからね。
融資が使えればもう少し資金を抑えられる?
これは正しいと思います。ただし、正確には「手持ちの自己資金より高い物件が狙える」という攻める意味よりかは、「手元のキャッシュが減るのを抑える」という守りの意味で考えるのがよろしいかと思います。
あと、忘れてはいけないのが、お金を貸す側の心理です。
物件の購入により、全ての資産がなくなってしまったら、返済が滞る可能性が出てきます。特にこれから始める駆け出しは実績がないので、金融資産が返済のエビデンスとなりますから。
自己資金として用意しているお金の他に返済できる余裕がある方が金融機関としては貸す判断がしやすいかと思います。なので、金融資産で1,000万くらいはあった方が良いのかなと考えます。マストではないですが、ベターです。
ちなみに、500万円の理由は以下の理由からです。
自己資金が500万円として、700万円の戸建物件を購入するとしましょう。300万円の融資を付けられれば自己資金は400万くらいで済む・・。いえいえ、そんなことありません。
先ず、物件購入に際して仲介手数料や司法書士報酬、各種税金などがかかってきます。また、不動産担保ローンの場合は抵当権設定にも別に司法書士報酬掛かりますし、金融機関や保証会社への手数料も掛かります。これらをまとめて諸経費なんて呼びまして、ざっくり物件購入費の8~10%程度かかります。
結果、700万円の10%=70万円かかると想定しますと、770万円(物件+諸経費)-300万(融資)で470万円の自己資金が必要になります。800万円だと400万円融資で引いたとしても480万円の自己資金が必要になりますね。
先述の”まともな物件”を購入するにはだいたい500万円~は必要という事です。
では、自己資金以下の400万円の物件購入するとしましょう。300万円の融資が付けられれば自己資金は諸経費込みで150万円くらいです。
でも・・、この物件の賃料は先ほどの700万円の物件と同じくらい設定できるでしょうか?答えは否だと思います。肌感ですが、ikioの地域だと戸建は利回り12%くらいの賃料設定が相場の事が多いですね。
また返済比率が上がるという事も忘れてはいけません。
700万円の物件、400万円の物件で両パターンとも融資は300万円引けたとします。金利2%の期間10年としたら、毎月2.7万円ほど返済です。
700万の物件が7万円(12%)設定したとして、7-2.7=4.3万円/月。
400万円の物件が4万円(12%)設定したとして4-2.7=2.3万円/月。
400万円の物件は2.7÷4=0.675で返済比率が50%を超えていますから、数か月空室になれば返済だけで大赤字です。これに加えて火災保険や税金、区分であれば修繕積立金や管理費もランニングコストとして掛かってくるのも忘れてはなりません。
また、400万円物件は空室率もおそらく高くなりやすいです。
理由は場所か、周辺環境か・・何らかの理由からで安く買える所謂”まともな物件”ではないので客付けが難しく、空室率が上がるリスクも上がるわけです。
400万円物件だと、購入時に自己資金を抑えられたが、運用時に返済比率が高くなるので、融資の恩恵があるかは疑問。そして空室リスクも高いので運営できたものではない可能性がある。となります。購入するだけでは意味がない。
これを現金購入すると諸経費込みで440万円くらいで、まぁ500万円以内には抑えられますが、空室リスクは変わらないので、できれば融資を使って7~800万円クラスを狙い空室リスクも抑えたいですね。
ちょっと話が逸れた気もしますが・・。購入にも運用にもお金は掛かるので、現金購入するにしろ、融資を使うにしろ、選択肢を広げる上でも最低500万円は欲しいなというお話です。
具体的に500万円で始めるなら
500万円準備できたとしましょう。
①これで中古戸建or区分を現金購入※。
利回り12%なら賃料設定は月に5万円しか設定できないんじゃないの?はい、その通りです。それでも良いですが、どうせどこかは直さねばなりません。であればリフォームで2~300万かけてしっかり直せば7~800万円クラスと同じ程度の賃料設定はできます。この修繕費は融資を利用します。金融資産が1,000万円あれば200万円程度の融資は金融機関を数行回れば問題なく付けられるはずです。
※室内・設備がボロボロはOK。立地が良い事が前提。
②ほとんどリフォームが必要ない7~800万円の戸建or区分を購入。
自己資金500万円のうち何割かを頭金として、融資利用で購入します。このクラスだと駅近や新耐震基準を満たしており、融資も難しくはないと思います。また、この価格帯ならリフォーム済で売られている物件も見つかりますので、修繕費はほぼかからずに賃貸できる可能性があります。
③中古一棟ものを購入。
500万円の自己資金があれば、一棟物も狙えなくはないです。諸経費8%、頭金20%を自己資金とするなら、2~3,000万円弱の物件だと融資引ける可能性があります。
が、何事も初めるなら最初は小さくが基本です。実際に運用してみたら見えてくる問題・解決策や、そもそも不動産投資合わなかったわ!という事もあるでしょう。まずは区分や戸建から始め、慣れてきたら一棟ものに移行していく・・が王道ですね。
実際に500万円貯められてから取り組まれる人だと、堅実に歩みを進めるのが性に合っているのでは、と思います。
そもそも、500万円以内の物件みつけられないんですけど
この辺は正直、運やタイミングもあるかと思います。しかし、その運を掴むのも行動した人だけです。
ありきたりですが、まずはポータルサイトを見て回って物件の問い合わせをする。という一連の流れを何度も繰り返し、仲介業者と仲良くなれれば向こうから物件の紹介してくれるでしょう。
その時代のトレンドに一番敏感なのは仲介業者たちです。彼らに直接話す機会があれば有効活用しない手はないのではないでしょうか。
だいたいは、問い合わせや内見時にどのような物件探してますか~という話になりますので、「自己資金は500万円くらいで、条件は○○」と言えばそれに沿った物件を運んできてくれるでしょう。
この自己資金の申告は任意ですが100万円しかない、0円で!などと伝えようもんなら購入資金のない買えない人扱いで積極的に物件紹介してくれないでしょう。彼らにとって買える人のみがお客様ですから。
繰り返しになりますが、良さげな物件は”なかなかお目に掛かれない”だけで”ない”わけではないです。根気よく探していたら、意外と見つかりますよ。
まとめ
ikioもまだ駆け出しですし、勉強する事は山ほどあります。その短い活動歴の中で文中にも少し書きましたが、「行動する」のがとても大切だと感じる場面は多くありました。
ポータルサイト眺めているだけではあんまり成長ないように感じます。だってどうにも活用できないような売れ残り物件の多いこと多いこと。まぁこれも現地見に行ってみたら化けるなんて可能性もあるわけですし。
また、定期的に書籍はチェックしていますが、どうも東日本エリアでの投資法がが多く感じます・・。
そういう意味でも現地に足を運ぶ、仲介業者の生の声を聞く、などの小さな積み重ねが一番勉強になるんだとも思います。
今回は以上です。
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