こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。
今回は「カモにされやすい人」に関する記事です。
会社員タカというペルソナを設定し、彼がカモにされる様子をまとめました。
もちろん架空人物の話になりますが、罠はいたるところに隠れています。他人事と一蹴せず、読んでいただければと思います。
■タカ
・会社員
・29歳
・年収500万円
SNSで見た「家賃収入で月10万円」という投稿。もしあなたが通勤中に、こんな投稿を見たらどうでしょう。
「不動産投資って、やった方がいいのかな」
正直、少し気になりませんか?
タカも同じような投稿を見て、資産運用を意識するようになりました。
老後の不安もあり、「今のままで大丈夫なのか」という気持ちが強くなっていきます。
①興味を持つ

何もしないのはリスクかもしれない
2026年現在、市場は円安方向に動いており、緩やかにインフレ(物価高)が進んでいます。
「不動産はインフレに強い」
そう人から聞いていたタカは、それならと、不動産投資の情報を調べ始めます。
すると、「会社員こそ有利」「(都市部の)地価の値上がりがすごい」といった情報が次々に出てきました。
自分の直観は正しいかもしれない。
そう思ったタカは無料セミナーに参加することを決意します。
罠ポイント①不安ドリブン
不安を起点にすると、目につく情報は偏ります。「正しいか」ではなく「安心できるか」で判断しやすくなる。
②営業との出会い
数日後、タカは会社帰りに無料セミナーに参加します。そこで出会った営業マンは、穏やかな口調でこう言いました。

実は、同じくらいの年収の方がたくさん始めてますよ。
あなたの年齢ならローンは問題なく通ります!
セミナー参加者はそこそこ人数がいました。この人たちは同じくらいの年収なのだろうか・・。
大多数は自分より年上に見えます。この歳になってから焦るのも怖いなぁ。
営業の「20代の早いうちから始めるとアドバンテージがある」という話を聞き、「自分でもできそうだ」と感じ始めます。
罠ポイント②安心と同調
「みんなやっている」「あなたでも大丈夫」はよくある思考停止ワードです。
③物件提案
紹介できる物件があるので、後日個別面談しましょう。
と、その日は帰されました。
数日後、個別面談で紹介されたのは都心のワンルーム物件。利回りは7%。営業マンは資料を見せながら説明します。

このエリアは人気なので空室リスクは低いです。
新築ですが、家賃を”あえて”安めに設定し、下落リスクに備えます。

事前に色んな話を聞いて警戒していたけど、思っていたより良い立地だし、最初から下落リスクを考えているのはいいかも・・。
正直、シミュレーションを見せられても数字の意味がよくわかりません。
でも、利回り7%は分かりやすい数字だし、立地に問題なければ良い物件なのかもと揺れ始めました。
罠ポイント③数字の“雰囲気理解”
そもそも「利回り7%」と聞いて、良いか悪いか判断できますか?
できないなら、その時点で買う側ではなく、売られる側です。
④決断の圧力
話の途中から、「前の会議で遅れました」と担当者の上長という人物が面談に加わりました。
上長は長いくこの業界で働いているベテランで、”業界の裏側”という話を交えながら「私どもは、お客様に儲からない物件なんて紹介できません!」と軽快なトークが飛びます。
2時間にも及ぶ面談の終盤、担当者のトーンが少し変わります。

実はこの物件、他にも検討している方がいて・・

なんでや!タカさんに融通したれよ。

え~、そうですね・・。
本日中に申込いただければ、何とか確保します!
かなり長い時間話していたこともあり、少し疲れも見えています。
タカの頭に、「ここで逃したら損かもしれない」という考えがよぎります。
この時点で冷静に考えれば、「その場で決める理由」は1つもありません。
罠ポイント④特別な状況
よく考えると、「上長が途中で乱入してくる商談」って普通ではありません。
でもその場にいると、それが特別対応に見えてしまうのが怖いところです。
⑤契約

そ、それならお願いしたいです。
けど、ちょっと怖いかも。

不安な気持ち、よ~く分かります。
でもまぁ、クーリングオフもできますので!安心してください。

(なんだ、そうなのか)
あ、なら安心ですね?
じゃあ契約します。
タカはそう言って契約書にサインしました。
大きな決断のはずなのに、不思議と「なんとかなるだろう」という気持ちの方が強くなっていました。
罠ポイント⑤最後は感情で決める
安心感・焦り・期待。このどれかが強いと、論理的思考は簡単に負けます。
⑥数ヶ月後
「あの書類を用意してほしい」
「この日までに銀行に送らないといけない」
「あとはこちらで任せてください!」
目まぐるしいやり取りの中で、クーリングオフなど頭から抜けており、決済当日には「ついに大家になったんだ」という高揚感で浮かれていました。
最初の数ヶ月はシミュレーション通り、毎月ギリギリ数千円の手残りもあり順調でした。
しかし、入居者が退去してから状況が変わります。
・空室が埋まらない
・管理費や修繕費がかかる
・ローン返済は止まらない
これらの負担が一気に押し寄せてきました。

毎月の赤字を給与で補填するだけで精一杯だ・・。
通帳残高を確認するのが苦痛すぎる・・。

管理会社さん!
何とか入居させてください!
こちらももう限界なんです!!

心情お察ししますが、う~ん。
正直な話、もう少し家賃を下げないと難しいです。

周りは似たような条件の築浅物件が多いので、正直この部屋でないとダメという人が見つかりません。
せめて、家賃を下げるくらいは決断いただかないと・・。
気づけば、給料日になるたびに物件の赤字を埋めるためのお金を振り込むようになっていました。
生活を楽にするために始めた投資のはずが、なぜか苦しくなっている。この状態になって始めて、判断が甘かったと気づきますが、もう引き返せません。
罠ポイント⑥リサーチ不足
家賃相場は一朝一夕で形成されません。事前に調べていれば違和感を感じれたはずです。
タカが、カモにされた本当の理由
タカは特別に知識がなかったわけではありません。
事前にそういうスキームがあることは話を聞いていたし、数字も分からないなりにかみ砕こうとしていました。
ただ、問題は、判断の流れにありました。
・不安からスタートした
・「みんなやってる」で安心した
・数字を深く見なかった
・急かされて決断した
・最後は感情で選んだ
要所要所で少しずつ判断が疎かになり、結果的に流れの方向性を、業者側に握られたかたちになります。
一旦この流れに入ると、誰でも同じ結果になり得ます。
なお、こういった業者の怖いところはここからで・・。
首が回らなくなり直ぐにでも売却したいというタカのような人に、手を差し伸べてきます。
「うちが買い取りますよ(売却先探しますよ)」
もちろん、これも含めてスキーム化しており、結果的には買い叩かれて何百万円という大損で泣き寝入りになります。
差し伸べられた手は救いの手とは限らないのです・・。(※)
※全ての業者がそうだとは言い切りませんが、疑ってかかるべきです。
罠ポイント⑦将来(出口戦略)もセットで考える
購入だけなら簡単です。その物件を将来どうするのかまで、購入前にセットで考えておく必要があります。
まとめ
繰り返しになりますが、今回の話はペルソナを用いたフィクションです。
しかし、この時にタカが感じている「気持ちの揺れ」はリアルな話です。なぜなら、ikioの実体験だからですw
実際に、業者と向き合って話をしていると、「相手にこれだけ時間割いてもらっているしな・・」という気持ちも芽生えてきます。
向こうは仕事で行っているので、「気にする必要もない!」と今なら堂々と言えますが、当時の判断力ではヘタすればカモになっていたかもしれません。
何事もなく、今こうして記事を書けているのは、単純に運が良かったのでしょう。
今回の関連記事はこちら
▶ワンルーム投資してみませんか?
▶99%の人に不要。不動産投資セミナー
最後にタカに一言もらいましょう。

もし今、この話を読んでいて「自分は大丈夫だろう」と感じたなら要注意です。
一番危険なのは、“知らないこと”ではなく“わかった気になること”です。
はい、これが本質だと思います。
知識をいくら持ってても、判断を誤れば簡単に崩れてしまいます。
不動産は大きな買い物になるわけですから、特に最初の物件はこれでもかと悩んでもらえればと思います。
ちなみに、ikio個人としてはワンルーム投資に限らず「低利回り」「業者おすすめ」「節税(保険替代わり)しましょう物件」は完全に避けた方がいいと思っています。
■表面利回り7%について
今の市場では良い数字に見えますが、これに修繕積立費・管理費・固定費・火災保険料など固定費を引いたら、実質利回りは3~4%程度。
ローン金利が3%程度の場合、利回りと金利がほぼ同等。これは手残りがほぼないことを示しており、入退去費用や修繕費などで確実に赤字になるという意味になります。
なので、7%程度では正直儲かりませんし、インデックス投信をやっている方が資産運用としては良い結果になるでしょう(※)。
なお、東京都心のワンルームは今の市場では表面利回りで3.5~4%らしいので、より厳しいことが伺えますね。
※S&P500は2025年~2026年で前年比28%以上の利回りでした
もし今、検討している物件があるなら「この話と同じ流れになっていないか」だけでもチェックしてみてください。
今回は以上です。
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