不動産で年間100万円のCFを作るには何戸必要?

賃貸運用・自主管理
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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

皆さんは不動産投資を行う上で、目標とする家賃収入を得るために何戸必要なのか考えたことはありますか?

計算は難しくありません。単純な算数で割り出せます。
100万円÷12ヶ月=約8.3万円/月です。

つまり、年間100万円の家賃収入を得るためには「月8.3万円くらいの家賃収入があればいい」という計算になりますね。

もちろん、家賃だけを考えればその通りです。
しかし、その100万円がすべて手元に残るわけではありません。

つまり「どんな物件を運用するとCF(※)が100万円になるのか?」が実務上大事になりますよね。

今回はこれを考えてみたいと思います。

※ここでいうCFは「家賃-ローン返済-運営経費」の税引前キャッシュフローとします。

「家賃100万円」と「CF100万円」は全然違う


※AI生成イメージ​

例えば、家賃8.5万円の戸建てを1戸所有したとします。
年間の家賃収入は、8.5万円×12ヶ月=102万円。

これで目標達成でしょうか。
いいえ、違いますよね。

この102万円は、入居者から振り込まれる家賃の合計です。
実際には、以下のような各種費用を差し引いて考える必要があります。

・ローン返済
・固定資産税
・火災・地震保険
・管理費
・修繕費
・入居者募集にかかる費用
・退去時の原状回復費
・空室期間(の損失)

「年間100万円の家賃収入」≠「年間CF100万円」です。
これらは、まったく別の話です。

多くの方は、数字がキラキラした書籍やYouTubeを見て、ここを混同してしまい、「思っていたよりお金が残らない・・」という苦い思い出があるのではないでしょうか(ですよね?)。

月8.3万円のCFを作るには?

​手残り100万円を達成するのに、本当に必要なのは月8.3万円のCFです。
これを必要戸数で考えると、1戸あたりの月間CFごとに以下のようになります。

・1万円なら → 9戸
・2万円なら → 5戸
・3万円なら → 3戸
・4万円なら → 3戸
・5万円なら → 2戸


「1戸あたりいくらCFを残せるか」で必要戸数が決まるということです。
数字だけ見ると、意外と簡単に達成できそうな気がしてきます。

地方物件なら「1戸3万円」が一つの目安になる

仮に兵庫県の都市近郊で、500~800万円程度の中古戸建てを購入するとします。

・購入価格:600万円
・家賃:6万円
・ローン返済:2万円(※)
・その他経費:1万円

※仮に借入金額400万円、金利2%、期間20年とします。

この場合、月3万円のCFになります。
(6万円-2万円-1万円=3万円)

この物件を3戸運用できれば、年間CFが100万円を超えますよね。
(3万円×3戸×12ヶ月=108万円)

もちろん、これはあくまでモデルケースの一例です。
実際には、金利、融資期間、自己資金、固定資産税、修繕費、空室期間などによって数字は大きく変わります。

現在は金利上昇局面に入り、以前とは多少条件が変わってきています。
ikioの見ている範囲では、市況として物件価格は依然として少し高めを維持しています。

しかし、融資条件はかなり厳しくなりました。
観測できる範囲では、地銀・信金で以前は1%台後半~2%前後で組めていた融資が、借入条件によっては1%ほど上がっています。

今後も金利が上がっていく可能性を考えると、以前と同じ感覚でCFを計算するのは難しくなってきています。
それでも、仕入れ次第で「月3万円のCF」はまだまだ作れます。

より郊外物件で考えるなら?


※AI生成イメージ

とはいえ、都市近郊は競争率もそれなりに高いです。
一方、もっと都市から離れた郊外は、まだあまり手つかずのエリアもあります。そこで(需要がある前提で)郊外物件についても考えてみましょう。

■CF月1万円の場合
郊外物件は需要が弱く、低賃料の物件もそれなりにあります。それを運用する場合として考えます。
先ほどの計算では、1戸あたり月1万円しか残らない物件なら、9戸で数字上は達成できましたよね。

しかし、9戸ともなれば、空室対応や修繕の手間も単純に9倍に増えます。
火災保険は高くなりやすいですし、固定資産税の支払いもあります。入居者が退去すれば、募集や原状回復も発生します。

つまり、「1戸あたりのCFが小さい物件を大量に買う」という戦略は、CFの数字だけを見ると成立していても、管理の手間まで含めると話が変わるわけです。

また、「そもそも融資が付くのか?」という問題もあります。


■CF月5万円の場合
仮に現金購入で進めるなら、ローン返済がない分CFは残しやすいので、月5万円のCFが残る場合も考えてみましょう。

先ほどの計算では、1戸あたり月5万円残る物件なら、2戸で数字上は達成できます。
一見するとこちらのほうが簡単そうです。

ただし、月5万円のCFを本当に残せる物件が、そう簡単に見つかるとは限りません。
例えば、ある程度の建物の広さや、都市部にはない庭・家庭菜園などのプラスαが必要ですが、郊外になればなるほど、都市部に比べて物件の母数自体が少なくなります。
つまり、見つけるのに根性と知識が必要になってきます。好条件物件となれば、なおさらです。

理論上成立しても、実際に案件がなければ動きようがありません。

出口や賃貸需要を度外視して考えても、そういった良案件は、肌感として年に1件見つかるかどうか・・。
3〜5年かけてゆっくり資産形成できる時間があれば良いですが、大多数の人はそこまで時間をかけられないのではないでしょうか。

ikioならどうするか

結論としては、先ほど挙げた「月3万円のCFが出る物件を3戸」という方法が、現実的かと思います。
月2万円×5戸は管理負担が大きい。月5万円×2戸は仕入れが難しい。

地方の都市近郊の物件は、正直なところ、賃料はこの数年で大きくは変わっていません。
なので、客付けの視点では「高家賃の物件を1戸」よりも「低家賃の物件を複数」持つ方がリスクヘッジになると思います(半面、管理の手間や修繕リスクは上がりますが)。

具体的にどのエリアを狙うかについては別記事でまとめていますので、興味があればぜひ見てください。

兵庫県で不動産投資するなら
▶「貯蓄2,059万円」の裏側にある空き家問題。統計から不動産市場を考える



ただ、これは万人におすすめできる話ではないと考えています。
自己資金、融資を使用するかしないか、エリア選定など、人によって取れる戦略・取りたい戦略がまったく違うからです。

まとめ

不動産投資を行う上で、「年間100万円のCF」は、一つの明確なマイルストーンかと思います。
しかし、月8.3万円を不動産から安定して手元に残すためには、机上では簡単に見えても実際には結構難しい。

物件価格、家賃、融資、修繕、空室など、いろいろな条件を組み合わせる必要があるし、タイミングもありますね。
また、「月3万円のCFが出る物件を3戸」戦略で進めても、500~800万円物件が3つ・・1,500~2,400万円の資金が必要になります。

一筋縄ではいかないことがお分かりいただけるのではないでしょうか。
特に今後は金利上昇局面で、金利条件がどうなるか定期的な観測が必要です。同じ物件でも、金利や融資期間が変われば、毎月残るCFは大きく変わりますからね。

本記事を読んだことで、改めて今のご自身の状況を踏まえて、「年間100万円のCFを作るには、1戸あたりいくら残る物件を何戸持つ必要があるのか?」を考えるきっかけになれば幸いです。

今回は以上です。