【内見】一棟 4軒目

一棟
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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

物件の内見に行ってきましたので、自分用の記録として残しておきたいと思います。内見時に気になった点や、購入を見送った理由などもあわせて書いていきます。
独り言多めですが、あくまで記録用ということでご容赦ください。

それでは早速いきましょう。

物件概要

  • 物件価格 300万円
  • 場所 高砂市
  • 築年数 45年(鉄骨造)
  • 土地 75㎡
  • 建物 168㎡(店舗付き住宅 3階建)
  • 接道 公道6m
  • アクセス 最寄り駅から徒歩1分
  • 環境 駅近の店舗付き住宅。現在営業しておらず、所有者が自宅として住んでいる。
    全面道路は駅前としては狭い。これは、そもそもがマイナー駅である上に、市内でも人が離れていっているエリアであるためと思われる。周囲は個人商店と住宅が並び、昔は商店街として賑わっていたであろう雰囲気が感じとれる。
  • 駐車場 なし。隣地や近隣には多数の貸駐車場はある。

間取り図は不明。おそらく1階部分のみ店舗で、2~3階は住居であると思われます。
マイナー駅とはいえ、駅徒歩1分の近隣商業地。近くにホテルも営業しているようなので、需要はゼロではないはずです。
しかし、備考に気になる文章が・・。

※入居者の転居猶予期間あり。
※転居費用等一部負担あり。
※裁判所の売却許可必要。


おぉ、これはもしかして・・?

内見

ポータルで発見しました。
備考欄がちょっと気になる文章でしたので、内見前に電話しました。
その内容は後半に書くとして、まずはこのエリアの情報を確認しておきます。

用途地域は近隣商業で、建蔽率80%・容積率300%。駐車場はなし。土地は狭いので、再建築の際には工夫がいりそうです。

賃貸需要は工場勤務者向けの単身物件が多く、駅近でも家賃帯が低い(1LDKで4.5~5.5万、戸建でも6〜7万止まり)。
駅前といえど、大型のモールやスーパーがないので、あまりアドバンテージを活かせなさそうな印象です。


■外観
間口は5~6mほど。接道面に電柱がありましたが隣家との境界付近なので、出入りには特に問題なさそうです。
1階店舗?はシャッターが下りており、中が確認できません。しかし、シャッターも外壁も築年数相当に汚れや錆が目立ち、失礼ながらぱっと見廃墟のように見えました。

外壁塗装を行っていないのなら、おそらく屋上防水も微妙でしょう。
雨漏り箇所があることが想像できます。

隣家との越境こそなさそうですが、幅50cm程度しか空間がなく、塗装や配管交換などはすごく大変そうでした。

たまに通行人(自転車や車)が通りますが、年配の方が多いように感じます。
また、駅近なので踏切も近くにあり、時間帯によっては音が気になるだろうな、と思いました。

■内装
居住中のため拝見できず。
ただ、残置物は山盛りあると聞いていますw


■修繕費の概算
外壁塗装・屋上防水だけでも200~300万円程度かかりそうな感じでした。
外観の様子から、内部も結構費用がかかることが想定されます。
錆の進行、水回り設備の老朽化、排水管、電気容量やメーター仕様などなど。想像でしかないですがざっくりと250万円と想定しておきます。

■利回りで考えてみる
・物件価格 300万円
・外装 200~300万円
・内装 250万円(想定)
・立退き費用 50万円
として、合計900万円。
戸建として考えると賃料が6~7万円。
テナント・事務所としてもせいぜい8万円くらいかなぁ。

6万円×12カ月=72万円/年
72万円÷900万円=約8%
保険料や固定資産税など考慮すると新築並みの利回りですね・・。
テナントでも約10%であまり面白くありません。
民泊などは近隣に観光資源が少ないので、見込み薄いです。
近くのホテルもビジネスホテルなので、工場関係者向けかな。と思われますので。

■解体(出口戦略土地販売)で考えてみる
年代的におそらくアスベスト含有の可能性は高いでしょう。
除去費用単価を2万円/㎡として、概算で100㎡で200万円。
鉄解体単価を4万円/坪として、延床面積約51坪なので204万円。
全面道路は幅員6mなので重機の旋回もできますが、踏切が近いので、交通整理とか大変になりそうだし、作業時間帯も制限されそうです。

実勢価格が坪20〜30万円前後なので、450~680万円。
エリア人気を考慮するとちょっとわりに合わない感じがします。


どう考えても苦労に見合う利益はないですね。
結果として「買う理由より、買わない理由の方が圧倒的に多い物件」でした。

そして、おそらくこの物件は任売なので、他にも難しい要素が揃っています。

見送りした理由

まずはおさらいです。
備考欄に以下の情報が書かれていました。

※入居者の転居猶予期間あり。
※転居費用等一部負担あり。
※裁判所の売却許可必要。


まず、売却許可が必要な時点で任売案件確定です。
そして債権者(金融機関)の許可ではなく、裁判所の許可が必要なので、民事による強制競売の手続きに入っている状態ですね。
債務超過で、すでに裁判所の関与が入っているため、指値はまず通りません。

本物件が「どうしても欲しい物件」で、無理に進めたとしても立退きで揉めるのも目に見えています。
おそらく、立退料を払っても強制執行ルートになり、早くて6〜12ヶ月、長いと1年を超える案件になる可能性があります。
300万円でも安めですが、そこまで力を入れる価格ではないので、スルーすべきかな~と資料を見て思いました。

一応、掲載している仲介に確認してみましたが、やはり任売案件でした。ちなみに、「揉めそうに思ってる」などは言わないですが、どの道これを材料に指値は難しいでしょう。

ついでに任売にはテンプレみたいなものがある。という話を聞きましたので、簡単にまとめてみました。

①入居者は「すぐに退去しない」
居座っている理由で多いのは金銭的な余裕がない、もしくは出たくない。
「転居猶予あり」と可愛らしく書いてますが、退去の交渉から行う必要があります。

②相場の立退料を申し出ても拒否されやすい
①の理由からそもそも出たくないので、引っ越し費用&半年分の家賃程度の金額では拒否される場合も多いとのこと。

③長期化しやすい
さくっと交渉できれば一番ですが、結局「明渡し訴訟 → 強制執行」パターンが多いそうです。
1年を超えることも珍しくないとの話でした。


更に、これらの費用は買主持ちになるので、今回の物件に関しては、価格よりもデメリットやリスクの方が上回るわけです。

まとめ

今回の物件は実際に儲かりそう!という物件の紹介ではなく、内見に行くまでもなく、資料だけで見送りの判断ができる例として記事にしました。

そうなんです。
今回は現地まで見に行ってません。

入居中の場合は、内見できないことも多く外観や周辺の観察しかできないなら、Googleマップで事足りる場合があります。
ただし、欲しい物件なら現地まで行った方がいいです。物件の確認もそうですが、街を見るのも大事ですし、ご近所さんと直接話ができれば資料以上に得るものもありますしね。

本記事はこういう場合もある、という記事でした。
任売の中でも売却許可を必要としているのですから、かなり債務過多の可能性もありますね・・しばらくすると競売になるかもしれません。
またチェックしてみようと思います。

今回は以上です。

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