原状回復費用と入居者負担の話

賃貸運用・自主管理
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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

先日、自主管理している戸建て物件で退去があり、「退去立ち合い」に行ってきました。
自主管理の退去立ち合い

立ち合い当日の流れはこんな感じでした。

①午前中に退去立ち合い
②午後から業者を呼んで修繕の見積もり
③並行して内見(こちらは客付け業者が対応)

自主管理なので①②は自分で対応する必要があります。
③についても、その場で何か聞かれれば都度対応、という感じですね。

当日はバタバタしましたが、落ち着いた頃に業者から見積もりが届きました。
今回は、80㎡弱の中古戸建にかかった原状回復費用と、入居者に請求した分についてまとめてみました。

ペット飼育可にしてた家は荒れて・・?

退去立ち合いは、正直ドキドキでした。
というのも、入居者がペットを飼っていたので、よくある「家中が獣臭」「壁や襖が爪痕でボロボロ」「床や畳に糞尿跡」みたいな話が頭をよぎります。

覚悟しながら玄関を開けてびっくり!
荒れて・・ない!!

まず、臭いがしない。
ぱっと見た限りでも多少のキズはあるものの、入居時と大きく変わった印象はありません。
一緒に立ち会ってくれた客付け業者も「ぜんぜん綺麗やん。すぐに貸し出せますよ!」と太鼓判です。

もちろん、クリーニングだけでそのまま再募集とはいきませんが、多少の補修で済みそうです。

じっくり見て回っても、ペットによる損耗はほとんど見られず、扉の一部に爪痕が残っていた程度でした。とても丁寧に住んでいただいていたことが伺えます。




ちなみに、通常損耗(経年劣化や日常使用によるもの)以外で気になったのは、
・家具の搬出時にできたであろう傷
・熱による塗装の変色
・洗濯機トラップの劣化(ボロボロだったので交換)

といったあたりです。


原状回復費用の見積もり

今回は、2社に見積もりを依頼しました。
主な項目は以下の通り。

①クリーニング
②洗濯機トラップ交換(工のみ)
③壁塗装

■A社
①クリーニング:10万円
②洗濯機トラップ交換:2.2万円
③壁塗装:9.6万円
④諸経費:2.2万円
小計:24万円+消費税

■B社
①クリーニング:7万円
②洗濯機トラップ交換:1.6万円
③壁塗装:3万円
④諸経費:1.2万円
⑤天井補修:0.3万円
小計:13.1万円+消費税

2社でかなり金額に差が出たのは、A社が工務店、B社が職人直請けだったから。中間マージンの有無が大きく影響しています。

一応、それ以外にも例えば①クリーニング費用も、よくよく見れば天井・壁やバルコニーは対象外になっているから安い、など提携している職人や業者により細かな部分に違いがあります。

特に、差が大きいのが③壁塗装でしょうか。
壁塗装と言っても外壁ではなく、この物件はクロスに塗装しているため、外壁ではなく内装作業です。
では具体的に何で差が出ているかと言うと、おそらく人工の差だと思います。
家全体的なら丸一日(1人工※)、部分的なタッチアップ作業だと半日もかかりません。この想定ボリュームの見積もり方次第で、価格も大きく変わってきます。
やる補修内容は変わらないのに、ですよ。まぁ各社の規定ルールや保証内容でも価格は変わります。この推測は一例とご承知ください。
※職人さん1人が1日作業する想定のボリューム

結局、今回は金額面・過去の実績から、B社に依頼することにしました。

入居者への清算金

この物件は「敷金ゼロ」の代わりに、退去時にクリーニング費用をもらう旨を契約書に明記しています。
さらに、「ペットによる損耗は全額入居者負担※」という特約も付けていました。
※特約があっても、その内容や損耗の程度で無効と判断される判例もあります。

そのため、今回はクリーニング費用7万円と塗装費3万円を清算金として請求しました。
請求書には、エビデンス資料として業者見積書(コピー)を同封して郵送します。
見積書明細にクリーニングやトラップ交換費用なども書かれてますが、今回の請求と関係ないので黒塗りにしています。余計な情報は出さない方がいいですからね~。
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について(国土交通省)
※外部サイトへ移行します

結果的には、
約14.4万円(工事費)―10万円(清算金)=手出しは4.4万円
完全に負担ゼロとはいきませんでした。
削れる部分もありますが、次の入居者の住みやすさを考えたら「まぁこの程度なら」と思える範囲です。

また、郵送の際には念のため簡易書留を利用しました。
追跡・受け取り確認ができるうえ、内容証明ほど堅苦しくなく、数百円で安心感が得られるので、個人的にはよく使っています。

その後、入居者から「受け取りました&振り込み完了」の連絡もあり、これで無事に退去対応が終了しました!

まとめ

前回の記事でも書きましたが、とにかく「揉めないこと」が一番大事です。
自主管理の退去立ち合い

いくら正当な請求でも、根拠がなければ揉める可能性が高くなります。
・退去立ち合いでは、双方で確認した証拠をしっかり残す
・原状回復義務に則った範囲の請求であることを説明
・賃貸借契約書に、事前に細かく明記しておく

こうした地道な準備や確認が、あとあと大きなトラブルを防いでくれます。

面倒に感じるかもしれませんが、一つずつ丁寧にステップを踏んでいくことが、結果的に自分を守ることにもつながる。という考えですね~。

今回は以上です。

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