表面利回りと実質利回り

初心者のススメ
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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

利回り・・不動産投資で重要視される指標の一つです。
内見判断や立地考える前に、まずはここを見ますよね。戸建を探して手築40~50年経つのに利回り7~8%とか低利回り物件※を紹介されても詳細見る気も起きないですから。
※地域によりますし、区分住宅・テナントなどでは普通かもしれません。あくまで戸建として見れば、です。

じゃぁ、高ければ高いほどいいのか!というとそうでもなく、利回りが高い裏には何かしら理由があります。高利回り物件ほど初心者では対応できない事由も多いので、ハイリスク・ハイリターン、下手するとハイリスク・ローリターンの可能性のある事も理解しておく必要があります。
まずは目先の利回りに振り回されないように、自分でシミュレーションできる事が肝要になります

表面利回り

先ほどから、利回り利回り言ってますが、ここで言ってる利回りとはマイソクに書かれている表面利回りの事を指します。

年間の家賃収入 ÷ 物件の取得価格 × 100 = 表面利回り(%)

わかり易いシンプルな計算です。マイソクに書かれている利回りはだいたいこれです。
500万円で区分マンションを購入し、5万/月で貸し出したとして・・

(5万×12ヶ月)÷ 500万 × 100 = 12%

となり、表面利回りは12%と表記されます。利回り12%とは、家賃収入で8年5ヶ月ほどで購入金額が回収できる利回りとなります。

まぁ、多少古くともRC造区分であれば現実的に回収できそうに見えます。ファミリー向け物件であれば入居期間平均5年と言われていますから、ワンチャン退去なしの1組で達成できそうです。

実質利回り

表面利回りに対し、実際に運用した時に得られる手残りの事を実質利回りと言います。NET(ネット)利回りと記載されている事もあります。これは先ほどの計算から、運営にあたり掛かる経費を考慮したシミュレーションです。

(年間の家賃収入 - 年間の維持費) ÷ (物件の取得価格 + 諸費用) × 100= 実質利回り(%)

一旦税金は考慮していません。家賃収入から引いている主な経費は、管理費・修繕積立金で、諸経費は物件購入の仲介手数料であったり、移転登記・それに伴う司法書士報酬などです。
先ほどと同じように500万円で区分マンションを購入し、5万/月で貸し出し。管理費・修繕積立費が1.5万、諸経費が物件価格の10%掛かったとして・・

((5万 – 1.5万)×12ヶ月)÷ (500万 + 50万) × 100 = 約7.6%

となり、実質利回りは7.6%となってしまいました。上記例で言うと、手残りが42万/年になるので、購入価格+諸経費を足した金額を家賃収入で回収するのに13年2ヶ月かかる事になります。
先述のように税金(固都税など)は考慮してませんので、実際にはもっと低くなるでしょう。

10年以上運用しないといけないわけですから、まあ一度は退去・原状復帰・再募集を行う必要があるでしょう。それらも家賃収入で回収するのであれば、もっと時間が掛かりそうです
また、一度も退去がなかったとしても、どこかしら経年で傷みはあるでしょうから、修繕費が掛かる事も考慮しておく必要があります。

築古物件を購入する際には、現金買いが多いでしょうから、見るべき指標はこの実質利回りとなります

ROI・CCR

ROIとは、「Return On Investment」の略で、日本語では「投資利益率」と訳され、投資額に対してどれほどの利益が上がったのかを示す指標です。融資を使った際の返済分も考慮した指標となります。

(年間の家賃収入 - 年間の維持費 - 年間の返済額 ) ÷ (物件の取得価格 + 諸費用) × 100= ROI

実質利回りに返済分を入れて再計算します。
先ほどと同じように500万円で区分マンションを購入し、5万/月で貸し出し。管理費・修繕積立費が1.5万、諸経費が物件価格の10%掛かかる。ここに購入金額の半分を融資、金利2%、返済期間10年を入れると、年間で27.6万の返済を入れると・・

((5万 – 1.5万 – 2.3万)×12ヶ月)÷ (500万 + 50万) × 100 = 約2.6%

となり、ROIでみると2.6%です。この例で言うとぎりぎりプラスとはいえ、1.2万/月しか残りません。自己資金回収に20年も掛かりますし、退去があると年間の利益が丸ごと吹き飛びます。もはや回収云々よりもいかに早く手放すかを考えなければいけません
自己資金は300万程度になりますが、借入を行う事で運用面でかなりの不安を抱える結果となりました

とはいえ、このような小型だとかなり厳しいですが、もっと大型物件ともなればROIは3%あれば十分投資対象になるとは思います。当然、出ていくお金も大きいですが、やはり自己資金が抑えられるのは大きいからです。


その為の指標がCCRです。「Cash on Cash Return」の略で、投資した自己資金がどれだけ収益を生み出したかを表す指標です。ROIと似ていますが、自己資金の投資分の回収を予測することができます。ROIとCCRはセットでシミュレーションすると良いでしょう。

年間キャッシュフロー ÷ 自己資金 × 100 = CCR

この場合だと、年間キャッシュフローは14.4万円になりますので、融資分を除いた自己資金300万(購入費250万+諸経費)を使って計算します。

14.4万 ÷ 300万 = 4.8%

今回の例ではROIより少し高くなりますが、できれば25%以上は目指したいところです。結果的にCCRも低いし、自己資金回収も延びてしまうので、融資を使うメリットが感じられませんね。

まとめ

いずれの指標を見るにしても、数値を改善する方法は限られます。

①分母である物件の取得価格を安く抑える
②分子である家賃収入を増やす


両方できるのがベストでありますが、②は地域相場というものがありますので限界はあります。基本的にはやはり①が肝ですね。安く仕入れる。商売の基本です。

数百万くらいの小型物件であれば、これらの指標が全てではないです。失敗しても死ぬ目に合う事もないでしょうし。
経費は物件が大きくなるほど相対的に小さくなりやすいですから、大型物件の際にはこれでもかと活用したく思います。これらをバリバリ扱えるようなでっかい物件を早く扱いたいですね!日々まい進です。

今回は以上です。

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