蓄電池営業に利回り0.6%の274万円損する提案をされた話

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こんにちは。ikio(@ikio04731250)です。

先日、ikioの自宅に蓄電池営業がきました。
自宅はオール電化+太陽光パネルを導入していますので、屋根を見てきたのでしょう。

業者
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初期費用無料で導入できます!

ikio
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(怪しいなぁ。でも・・)
最新の蓄電池事情も聞いてみたいので、話ききますよ。

飛び込み営業もあれだけども、ネタとして一度営業トーク聞いてみたい衝動もありw
話を聞いてみました。

結論から言うと、今回の提案は「270万円以上損をする話」でした。
不動産投資でよくある利回りを大きく見せる手法と全く同じ構造です。

しかも、不動産投資でもよくある営業トークとの類似性も見えたので、見破り方の参考になればと思い記事にまとめました。

我が家の状況(ここが超重要)

まずは前提です。
ざっくりとスマホで確認してみたところ・・。

・電気代:平均11,000円/月
・消費電力量:377kWh/月(約12.3kWh/日)
・発電量:230kWh/月(約7.6kWh/日)
・売電:2,000円/月
・売電単価:10.4円(FIT終了済)


FITの制度期間である10年が過ぎ、売電価格が低い状態です。
ikioの場合は2014年に導入しましたので、当時だと売電単価は37円でした。いや~売電価格が1/3はちょっと損した感覚になりますよね。

さて、次の項からが本題です。

営業の提案内容

昨今の燃料価格の高騰に加え、燃料調整費も上がるだろうし、再エネ割賦金上昇に伴い、今後は電気代が上がるでしょう。
ここ2年では約1.4倍ほど上がっていて(口頭説明まま)、そこまでいかなくとも、今後も電気代の値上がりが懸念されます。

なので、毎月の支払を固定化する方が安心につながります。
また、災害時に備えておくことも大事です。


そこでご提案なのですが、
今の発電量(7.6kWh/1日)だと、7kWhの蓄電池を導入してはどうでしょうか?
・工事費と事務手数料は弊社が負担(これが初期費用無料の中身)
・本体+付帯設備代の定価280万円を252万円(1割引)にて提供
(B)
・提携ローンも紹介できて、それだと月15,000円(総額350万円)


7kWh(1日の蓄電)×35年使用想定=89,425kWh
電気代に計算すると、約260~300万円の蓄電による節約になります。(A)

300万円(A)>250万円(B)
となり、実質的なご負担なく、導入可能です。

■ikioの一言
めっちゃお得!というテンションでトークが展開されます。
確かに、数字にされると一見お得そうに見えます。

違和感いっぱい!営業試算の4つのおかしな点

向こうが数字を出してくるなら、こちらも数字を用いて自分なりに計算してみました。

①ローン高すぎ問題
まずはシンプルにこれです。
普段から融資の話題に触れる機会があるので、特に思うのかもしれませんが、どう考えても高すぎる!

支払い総額:約350万円
設備費:約252万円

利息だけで100万円です!
返済期間が20年のプランだそうなので、逆算すると金利3.5%。


②その節約計算はおかしくない?
営業の出したロジック「蓄電池の容量×年数×電気単価」の節約効果300万円は、理論最大値です。
・天候や季節に左右されるので、毎日フル充電は現実的ではない
・機械なので劣化や故障がありますが、含まれてません
・実際の消費電力まで計算していません

実際には消費電力と相殺する分もあるので、一日あたり3~5kWh蓄電できると仮定しても、
電気代削減効果は、90~150kWh/月 × 15円/kWh(※)=1350~2250円/月程度
※我が家の夜間電気代の平均単価(関電はぴeタイム)

平均1,800円/月 × 12カ月 × 35年使用想定(※) = 約76万円
※比較しやすいよう、営業と同じ年数で計算

支払い総額約350万円に対し、削減効果が76万円なので、約274万円の損です!
表面利回りにすると、
76万円 ÷ 350万円=21.7%(35年トータル)
21.7% ÷ 35年=年利にすると0.6%!
不動産投資に置き換えると、0.6%物件をフルローンで買わないか?という地獄案件の話です。

しかも35年使用想定はかなり楽観的な期間です。現実的には15年程度が限界のようです(※)。
保証も10年程度しかないし、交換・修理もいくらかかるか不明です。

家庭用蓄電池の寿命は何年?(出典:京セラHP)

営業の試算ikioの試算
節約効果約300万円約76万円
支払総額約350万円約350万円
差引損益▲50万円▲274万円
前提毎日フル充電・劣化なし現実的な稼働率・劣化考慮

改めて表で比較すると、営業の数字でさえ損しているのが分かりますね。


③ランニングコストが爆増している
現状平均:電気代11,000円-売電2,000円=9,000円
電気代が返済に変わるのはいいけど、基本料金は必要なので、返済15,000円+基本料金で6,000円以上もコスト上がっている。


④電気単価が一例
あえてだと思いますが、関西圏(関電)の話とは一言も言いませんでした。電力会社の値上げの話はここ数年続いていますが、各電力会社によって様々です。
「ここ2年では約1.4倍・・」という例えは、ある一部の電力会社での話と思われ、自分の地域での事実と誤認させる意図があったように感じました。

■ikioの一言
我が家の場合は、売電価格が10.4円/1kWhです。
売電は昼に発電している電気を売る仕組みですが、これを売らずに貯めて夜に使うのが蓄電池の仕組みです。

夜間の電気代が約15円なので、実質的にはこの差額の約5円(15円-10.4円)しか蓄電池の節約効果はありません。

今回の試算は「売電単価10.4円(FIT終了後)」でこれです。
これより売電単価が高いFIT期間中(14~20円など)の場合は、蓄電より売った方がお得なケースが多いです。

「蓄電池=太陽光とセットでお得」と思いがちですが、実はタイミングによっては逆効果になります。

上記を踏まえて逆提案

ここまで約2時間も話を聞いてきました。

少し疲れもあるし(判断鈍らせる作戦かもですが)、こんな稚拙な数字で誤魔化せると思われたことにも腹が立ち、思わず語気を強くしますw

前項の計算を営業の目の前で行い、

ikio
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今の条件だと無理です。
例えばだけども、本体+付帯設備で100万円(定価より▲65%OFF)なら、ローン含めて導入を検討してもいいですよ。


とお伝えしたところ、「上司に確認してきます・・」と席を外して電話していました。
2~3分で戻ってきて、「200万円であれば・・」と切り出してきましたが、即座に50万円も値下げしてくる=最初からその分上乗せされていた可能性もあります。

こうなると、「適正価格がいくらなのか」すら分からなくなります。
後で調べてみたところ、今回のメーカー・容量では、2026年現在の市場相場(工事込み)で約130~150万円が相場だそうです。

いずれにしても、こちらもそれでは損しかないので、無理です。
と、断固たる態度でお伝えしたところ、荷物をまとめて帰っていきました。

ちなみに、節約効果が約80万円なので、80万円でも交渉としてはやや損だと思います。実際の劣化や使用年数を考えると、我が家のケースでは50~60万円くらいが妥当ではないでしょうか。
どうせ営業が諦めると思いましたので、欲張りに見えないキリの良い100万円という数字を提示しましたw


■営業トークのまとめ
・理論最大値でお得感のある試算をしている
・毎日フル稼働前提(劣化や天候を考慮していない)
・売電機会損失を無視
・金利の話をぼかす

人は「将来の大きな利益(300万円得する)」と「毎月の小さな支払い(月1.5万円)」を並べられると、大きな利益の方に引っ張られてしまいます。
この見せ方自体が、営業トークのテクニックです。

あ、大事なことを書き忘れてました。

・当日に申し込みするか決めさせる

プレゼン最後に、枠に限りがあるので、今日決めて欲しいとも言ってましたね。
これも不動産投資でよくある典型的なトークです。限定感を得たり、損失回避した気持ちになりますが、真に受けてはいけません。
こういう言い回しで契約しても後で後悔する可能性がありますよ。

■ikioの一言
じゃあ蓄電池は全部ダメ?というとそうでもありません。
・電気代がかなり高い(月に2万円以上など)
・昼間在宅で自家消費が多い=売電が少ない
・災害対策を重視(経済性とは別を重視)

これらの場合は、成立するケースもありえます。
今回、成立しなかったのは我が家の条件での話になりますので、そこはご留意必要です。

まとめ

所感としては、今時こんな営業している人もいるんだな~。という感じでした。
これは、ワンルーム投資の営業と全く同じ構造です。自宅設備も不動産投資も、自分で前提条件を疑う習慣が資産を守ります。

それとは別に、技術の日進月歩は実感できました。
ikioがソーラーパネル導入した10年前は、蓄電池は10年程度ですぐに壊れる、とにかく場所も取る。
という感じでしたが、最新のものは省スペース(屋内にも置けるみたい!)で、以前よりは長持ちするようです。

関西では、今後も南海トラフの不安と付き合っていくことになるので、いずれは本気で導入検討してもいいかもしれませんね。

今回は以上です。

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